皆様、モイ。
ヨシコです。
昨日は夕方から面白そうなミニセミナーに行ってきました。
テーマは、デザイン。
デザインフォーラムフィンランド(Design Forum Finland)と、アールト大学の修士課程として設定されているインターナショナルデザインビジネスマネジメント(IDBM)プログラムの卒業生団体が共同で開催したこのセミナー。
メインは、ドキュメンタリー映画『Design & Thinking』の鑑賞でした。
Mu-Ming Tsai監督によって今年発表されたこの作品は、「デザインシンキング(Design Thinking)とはなんぞや?」ということに正面から向き合った内容。インタビューを中心に構成されており、ただ観ているだけでも楽しめました。
予告編は↓こちら。
「ロジカルシンキング」などの単語同様、一つの考え方、思考方法を意味する「デザインシンキング」。
恥ずかしながら私はほぼ初耳だったのですが、デザインの分野では2009年頃からブームになっている言葉だそうです。
映画のスタイルとして答えを観客に考えさせる終わり方だったこともあり、映画中も映画後のパネルディスカッション中も私の頭の中は混乱。笑。散々考えた挙げ句に「で、デザインシンキングって?」という問いに戻るという堂々巡り状態でした。
「何かを作り出すという意味でのデザイナーの存在は終わっている」というように私は理解しました。
現代のデザイナーの存在意義は、ずばり問題解決にある、と。
問題がある。
↓
解決したい。
↓
何が問題か精査する。
↓
問題に対する新たなアプローチを形にする。
この思考全体が現代のデザインとして求められる形である、と。
ただ、何か私の中でこのプロセスを「デザイン」と呼んでしまうことに違和感が残りました。
お仕事をされている全ての方、お仕事のための勉強をされている全ての方が当てはまると信じたいですが、人の生産活動は本来全て↑の動機で発生しているはずです。ならば、世の中で頑張っている人は皆デザイナーなのか?と。
パネルディスカッションのスピーカーの一人、デザインコンサルタントの大手Fjord社ヘルシンキオフィスのオッリ・マンネルコスキ(Olli Mannerkoski)氏は、この私の疑問にぴったりくる発言をされていました。
曰く、「デザインシンキング」という言葉が現実のデザインビジネス分野ではほとんど機能していないそうです。これまでも現在も、↑のプロセスは「トランスフォーム」という言葉でビジネスの枠に収まっているとのこと。
ますます、デザインシンキングって誰のものなの?何なの?となりますよね。
奥が深そうです。笑。
多少の反発あり、疑問あり、アイデアあり、と頭の活性化に役立った夕方の2時間。
きっと答えは現在進行形で作られているのだと思います。
不思議な気持ちで会場を後にしました。
↑会場だったアールト大学、ヘルシンキ芸術デザイン大学キャンパスでパチリ。
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