皆様、モイ。
よしこです。
今日の午前中はミーティングも兼ねてアスティアリーサへ。
お客様とお話させていただくタイミングがあり、お名刺を差し出したらば、なんと。
「かわいいお名前ですね。」
!!
褒めていただきました。UTANOの名を。
「ご先祖の皆様、褒められましたよ。」と心の中で報告してしまいましたよ。
かわいいとおっしゃっていただくのは初めてのことでしたが、とても嬉しかったです。
お話させていただきましたお客様、貴重なお時間をありがとうございました。
ここから真面目になるのですけれどね。
ウタノの名前にも遠からず関係ある出来事があったので、書く事にします。
私が毎週お手伝いをさせていただいているアスティアリーサの店名の由来、皆様はご存知でしょうか。
Astialiisa(アスティアリーサ)。Astia(アスティア)は食器の意味、liisa(リーサ)は女性の名前です。
オーナーはティーナ(Tiina)。
お客さんとしてお店に通っていた頃から、なんとなく不思議に思っていました。
「なんでアスティアティーナじゃないのかしら?」と。
お店をお手伝いさせていただくようになってからは、「オーナーのリーサは?」とお声がけいただくお客様に「オーナーはティーナです。」と訂正するのが私の役目になりました。
謎の店名。
この女性名は、ティーナのお母様から頂戴したものなのだそうです。
2006年にティーナがお店を始めた頃、お母様には病の兆候が見られ始めたそうです。お母様の名前を冠したお店を一人で始めたティーナは、他人には分からない気持ちを込めてスタートの一歩を踏み出したのだと思います。
このお話を聞いた時、お仕事中にも関わらず私は泣いてしまいました。
他人が思うことですから、独りよがりは否めないのですけれどね。
なんだか、ティーナの思いの強さが分かるような気がしたのですよ。
私自身、オフィスウタノを始めるにあたって社名を登録する際に家族の名前を使わせてもらいました。(ウタノ、は私の名字です。)
血筋や跡取りというような名家でもなんでもないですが、私にとっては大切な家族。自分自身がこうして生きていられることを思うと、ご先祖様全員に感謝の気持ちが湧きます。
いつの日か、この名前を名乗る人が一人残らずこの世から姿を消すかもしれません。
私自身も、違う名を名乗る日が来るのか、もしくはいつこの世界から姿を消すのか、先の事は分かりません。
分からないながらも、社名にこの名前を使うことでこの世のどこかに爪痕を残す事ができるような気がしたのですよね。私が居なくなっても、政府登録された社名は消えませんので。
「大義を以て」ということでもありませんが、こうして決めた社名を背負えることに幸せを感じているのは事実です。
そんなこんなで、私の勝手な気持ちとティーナの気持ちが重なるようで、涙が出たのですよね。あの日以来、お店に飾ってあるお母様のお写真に心の中で語りかけることも増えました。
先週、ティーナのお母様は天に召されたそうです。
とても悲しいお知らせでしたが、病から解放されたお母様の存在を近くに感じると心安らぐような気もします。
「アスティアリーサは、今日も変わらずヘルシンキの街角にありますよ。」と最後にお母様に心の中でお声がけしました。
今日のお写真は、一気に春めいた光をパチリ。
雪解けが進みながらも街はまだ白いです。
眩しくて、午後には目が開けられないほどでしたよ。
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