Monday 23 January 2012

ファーストレディが歴史的観念になる日。

皆様、モイ。
よしこです。

日曜日の夜には「明日からの1週間はどんな仕事を達成しようか」と考えて一人で盛り上がる癖があります。昨日も同じようにイメージトレーニングをしながら「ふんふん♪」と。

でも。

昨日ばかりは盛り上がっていたのは私だけではありませんでした。
大統領選挙の投票日となった昨日の夜は開票速報のテレビ中継でフィンランド中が盛り上がった特別な夜。
各候補者毎にホテルやクラブを拠点として開票を見守る様子も中継され、さながらお祭りのようでした。
(日本のように選挙事務所でだるまに万歳、も盛り上がりますよね。あれと近い感覚かもしれません。)


事前予想の通り投票一位となったのは国民連合党のサウリ・ニーニスト(Sauli Niinistö)。選挙戦開始直後は圧倒的な支持率を誇っていましたが、昨日の投票では36,97%獲得にとどまりました。

二位と目されていたのは、中央党のパーヴォ・ヴァユリュネン(Paavo Väyrynen)でしたが・・。

どんでん返しでヴァユリュネンを打ち負かしたのが、緑の党のペッカ・ハーヴィスト(Pekka Haavisto)。これが今回のお祭り騒ぎの目玉だと感じます。(ヴァユリュネンは17,54%、ハーヴィストは18,75%でした。)

過半数を超える候補者が居なかったため、大統領選は延長されニーニストとハーヴィストの間で決選投票が行われます。
今日から新たな選挙戦。投票日は2月5日です。


今回の選挙戦で特に象徴的に感じるのは、ニーニストとハーヴィストのパートナーです。

ニーニストのパートナーは詩人であり、国民連合党の広報担当を勤めるのイェン二・ハウキオ。63歳のニーニストと29歳差の34歳です。2009年に二人が結婚した時期に発売されたマリメッコの新しいバッグラインを彼女が持ったことで、商品が一時売り切れになるほど話題になった彼女。ファーストレディとしても人気が出そうな雰囲気がすでにあります。

ハーヴィストのパートナーはヘアスタイリストのアントニオ・フローレス。笑顔が可愛らしいハンサムな男性です。
選挙戦に関連して彼が登場する時にはやはりゲイであることが注目されます。異色だからということもあるでしょうが、おしゃれな雰囲気に憧れの視線が注がれるイメージもあります。(ヘアスタイリストというだけあって、いつも素敵です。笑。)


国内で力をつけてきたニーニストに対して、国際的なキャリアを積んできたハーヴィスト。
政策としても保守的な面と革新的な面がぶつかりあいます。
二人のパートナーは、それぞれを象徴する分かり易いアイコンとして扱われているようです。


昨夜二人の決戦選挙が決定した際にも登場したお互いのパートナー。
ハーヴィストとフローレスの姿を見ていると、「ファーストレディ」という言葉が過去の概念として認識される日もそろそろ来るのではないかと本気で思いました。


ちなみに。。。
ゲイやレズビアンに一定の理解がある国だとはいえ、「男とつきあっている男なんかに国の大統領が任せられるか」という超保守の意見ももちろん存在します。都市部にはリベラルな層があつくなるという傾向をそのまま反映して、ハーヴィストは特にヘルシンキで圧倒的な人気を誇ります。


嗚呼。
2月5日が楽しみですね。
この国がどんな方向に進んでいくのか、しっかり見守りたいと思います。

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